不変の品質

誉勘商店のものつくり-最高級正絹金襴織物-

織物は新石器時代より始まり、日本では3世紀頃には養蚕が行われ、絹織物の機織・縫製技術は応神天皇(譽田天皇)が中国・呉国から織姫・呉服媛(くれはとりのひめ)・穴織媛(あやはとりのひめ)・兄媛(えひめ)・弟媛(おとひめ)の四姉妹を招聘され、生産されています。

その後、京都・平安京では絹織物の職人たちを織部の町に集在させ、染織文化を発展させて行きます。大舎人座の職人たちが西陣と呼ばれ始めるのは足利幕府の1548年で、1700年頃には先染め・紋織りの金襴が織られ始め、京都は日本の織物の主産地になっていきます。誉勘商店は約50年後の江戸・宝暦年間に創業、以来260余年の歴史を同じ京都・冷泉町で代々重ね、三代も続かないと良く言われている西陣や西陣を称す中で現存する数少ない金襴の織屋になっています。また、様々に模倣され、参考にされておりますが、この絹織物を正しく継承し、永年に亘り培ってきた伝統を、その時代の感覚や要請に応えて独創的にも表現、創造し、日本の美と心を極め続けることが不変なものと後世に継承しています。

金襴の素材には普遍的に貴金属・金(金箔)と漆・和紙を、そして動物繊維・天然繊維の蚕の繭からとる絹(シルク)のみを用います。ともに自然界にあり、天然のものでそれぞれに勝る素材はありません。

当社の金襴織物や数々の装束や袈裟、節句の人形裂地などは十三代に亘りプロデューサー的に、まずその折につけ、お客様のお使いになるものを想定し、代々の当主の目で素材選びから意匠、織設計、染色、製織までいたします。また、テキスタイルとしての新しい感覚や独創的な紋様・図案、織設計にも挑戦し具現化いたします。そして、インテリア空間の中のカーテンや、最近見直されつつある畳、表具など和モダンなインテリアの提案も毎日の暮らしの中にもファブリックとして具現化しています。

絹(シルク)について

素材などは吟味して然るべきものです。どうしても良い素材は伝統的工芸品の要件でもあるように、長く吟味され、人と自然にやさしい材料と「月日を経ても色艶が落ちない」などで正絹(シルク)の生地にたどり着き、正絹素材にこだわってしまう訳です。海外の有名ブランドのスカーフなどでも、必ずシルク(正絹)素材を使っています。それもすごく上質の、今も昔も生地そのものの良さを追求すると、蚕の繭糸一本から極細で約800~1200mもとれる、天然繊維の中で唯一の長繊維(フィラメント糸)の正絹素材にたどり着きます。
近年、ポリエステルなどの化学繊維を使用した安価な金襴生地が出回っています。化学繊維を使用しても、一見それらしい物を作ることは可能です。しかし、誉勘商店は、ほかに代えがたい上質の正絹のみを使用し、また、正絹という素材の魅力を最大限に引き出す「西陣織」の製織技術により、最高級の正絹織物のみを生み出しています。そして、技の結集品の西陣織は昔からとても高価で大切なものとして、「お絹」と呼ばれてきました。